221 シリーズ 「Green Range」

2023年11月21日
ワンタッチコネクター 221 シリーズ Green Range

どんな小さな製品でも、持続可能な環境づくりに貢献することができます。WAGO は、世界的なベストセラー製品のひとつである 221 シリーズ ワンタッチコネクターのサステナビリティ対応品を開発しました。

資源の再利用に貢献するため、部分的に廃プラスチックを使用したバリエーション「Green Range」がラインナップに加わります。このコネクタは、配線作業でのサステナビリティに貢献します。

特長:

  • プラスチックの一部に再生資材(リサイクルPETボトルなど)や工業および家庭の廃棄物(バイオマス)を使用
  • 既存の資源をリサイクルすることで、化石資源の消費量を削減
  • WFR シリーズ ワンタッチコネクタと同じ品質と認証

持続可能性への道

工業メーカーとして、私たちは多くの資源、つまりエネルギーとプラスチックのような原材料を必要とします。従来のプラスチックは、石油や天然ガスといった再生不可能な資源を原料とする炭素化合物から構成されており、その採掘によって私たちの環境と気候は破壊されてしまいます。新しいプラスチックの必要性を着実に減らすため、私たちは WAGO を代表する製品のひとつ、ワンタッチコネクタの持続可能性を見直しました。今回、部分的に再生プラスチックを使用した新製品を開発しました。ワンタッチコネクタ 221 シリーズ「Green Range」です。この新しいコネクタは、サステナビリティ貢献への第一歩です。

品質は同じで、よりサステナブル

オレンジ色レバーの従来品ワンタッチコネクタにも、プラスチックにリサイクル材が使用されています。しかし、Green Range の改革はさらに一歩進んだものとなっています。既存の素材をリサイクルしながら、他の再生可能素材も取り入れています。

  • 内部リサイクル工程:新しいコネクタを製造するために、新品同様の品質で再生ペレットを利用しています。
  • そのため、従来の WFR シリーズ コネクタにも、多くの割合で再生ペレットを使用しています。
  • 再生ペレットに加え、新しいコネクタ 221 シリーズ Green Range は、ハウジングに 77% がバイオマス由来の ポリカーボネート、操作レバーに 27% 以上の再生 PBT を使用しています。
  • プラスチック部分の 3 分の 2 は、従来品よりも持続可能な材料を使用しています。
  • 同じ品質:どちらのコネクタも同じ品質と認証を有しており、同じ用途に適しています。
  • WAGO ワンタッチコネクタ「Green Range」は、より持続可能な生産 ・ 施工を目指すすべての方に最適です。
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コネクタの材料

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草繊維を使用したパッケージ

製品に持続可能な材料を使うだけでなく、そのパッケージもサステナブルです。WAGO は梱包に関しても、使用される材料とその環境フットプリントに注意を払っています。WAGO 「Green Range」ワンタッチコネクタは、製品パッケージに持続可能な植物繊維紙を使用しています。植物繊維紙は草繊維最大 30%、再生紙最大 約 70% で作られています。植物繊維紙の生産にともなうCO2* 排出量は少なく、一般的な再生紙より水の消費量** も少量になります。また、植物繊維紙の植物は計画保全農地から収穫しているため、生物多様性への影響は約 28% 低くなっています。法律により、これらの農地は年に数回刈り取る必要があり、刈り取られた植物は植物繊維紙に活用されます。


CO2 を約 5.6% 削減*、約 11% の水消費量の削減**

FAQ

サステナビリティと WAGO

サステナビリティは、社会的にも法的にもますます重要性を増しています。気候変動の影響が顕著になってきていることも一因です。政府は、例えば気候変動対策の目標達成のための方向性を提示します。また、サプライチェーン ・ デュー ・ デリジェンス法や持続可能性報告のための今後の EU の要件など、規制要件の影響も大きくなっています。しかし、このような情勢にかかわらず、私たちは、持続可能なビジネスが長期的な成功の基盤であり、企業責任の不可欠な要素であると確信しています。WAGOは、普遍的な持続可能性の原則にコミットする企業による取り組みである国連グローバル コンパクトの持続可能性イニシアティブに2012年から参加しており[1]、それ以降の進捗状況を自主的に報告しています。2021年にはサステナビリティ戦略プロセスを開始し、包括的な持続可能性分析を行い、会社の持続可能性を確固たる形で確立しました。このプロセスの中で、WAGO は挑戦的な目標を設定しました。

WAGO にとってサステナビリティはなぜ重要なのでしょうか?

WAGO は産業メーカーとして、製品を生産するために資源とエネルギーを必要としています。私たちは、将来の課題を考えるとき、この事実によって私たちが「問題側」になっていると認識しています。したがって、私たちが解決策の一部となり、企業として、また雇用主として、統合された形で責任を負うことがより重要なのです。そのために、WAGO は環境および社会の持続可能性を WAGO の組織の中に戦略的に組み込んでいます。社内のすべての決定は持続可能性プログラムと関連して評価され、またサプライチェーン全体を考慮します。サステナビリティに関しては、意味がないとか取るに足らないといったことはありません。正しい方向への一歩一歩が重要なのです。このような姿勢は、従業員に活力とモチベーションを与えることにつながります。私たちはまた、成功と失敗を透明性をもって報告したいと考えています。

レバー付ワンタッチコネクター 「Green Range」の特長

今まで、私たちは化石原料から作られたプラスチックを使用してきました。PC および PBT 樹脂タイプの化石分子鎖の一部は、産業および家庭用の廃棄物から生まれた有機物を加工したポリマーに置き換えられています。レバー付きワンタッチコネクター「Green Range」は、一部がバイオマス材料(PC の 77%)およびリサイクル材料(PBT の 27% 以上が消費後再生材の PET)で構成されたプラスチックを使用しています。さらに、梱包用のパッケージには植物繊維で作られたカートンを使用しています。銅、スプリング鋼、および製造工程は、標準(オレンジ色レバー)の221シリーズ ワンタッチ コネクタと同じです。

使用されている PC について

WAGOが製造するポリカーボネートは、「ISCC Plus(国際持続可能性カーボン認証)」の認証を受けています。ISCC PLUSは、再生可能エネルギー源を持つプロセスから発生する食品、飼料、化学薬品、プラスチック、包装、繊維、再生可能原料のバイオエコノミーと循環経済に適用される国際認証システムです。マスバランス方式は、ISCC PLUS が認定できる一連の管理オプションの1つです(「マスバランス方式とは?」を参照)。ISCC Plus 認証により、サプライチェーン全体で使用される材料の完全なトレーサビリティが可能になります。WAGO の場合、マスバランス方式により、PC材料の 77% にバイオマス材料を使用していることが保証されます。つまり、生物由来の廃棄物(バイオマス)から生まれた原料がPC生産の 77% に使用されています。これらは林業や食品産業、製紙産業(トール油)からの残留物や廃棄物です。

マスバランス方式とは?

バイオマス原料は、プラスチック生産の初期に化石原料とともに輸入されます。生産工程では、バイオ原料は化石原料と混合されます。マスバランス方式とは、ある特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部にその特性の割り当てを行う手法です。
ただし、マスバランス方式では、割り当てたバイオマス由来特性の量の妥当性を実測等により確認することができないため、サプライチェーン全体でその信頼性を担保する必要があります。国際持続可能性カーボン認証(ISCC)などの第三者認証を受けることによりサプライチェーンの信頼性につながります。

使用されるPBT(ポリブチレンテレフタレート)

新しい材料の少なくとも27%は、回収されたペットボトルを使用しています。PET(Ocean Bound Plastic/Land Source)ボトルは世界中の環境に放出され、自然を汚染しています。特にリサイクルシステムが存在しない場合、水路、海岸線、ビーチ、または他の陸地地域に廃棄されます。PET ボトルからポリマーを調達するには、ボトルを回収し、洗浄し、細断する必要があります。その後、ボトルは「解重合」と呼ばれる化学重合プロセスおよび溶剤、石油系の分子鎖、ガラス繊維、難燃剤の添加によって PBT に再重合されます。化学重合プロセスにより、従来の PBT と同じ特性を持つリサイクル PBT が生成されます。

バイオマスとは?

動植物から生まれた廃棄物からリサイクルされる資源は、バイオマス資源と呼ばれます。WAGO レバー付きワンタッチコネクタ「Green Range」の PC 材料の場合、林業、食用油脂または食用油生産の廃棄物を使用しています。

従来のワンタッチコネクタ(オレンジ色レバー)と「Green Range」の素材の違いについて

WAGO ワンタッチコネクタは、常に環境に配慮した設計で製造されています。221 シリーズレバー付きワンタッチコネクタは、PC(ハウジング)75%、PBT(レバー)25% の組み合わせで構成されています。そのうち35%は再生材ですが、これは生産過程で生まれたもので直接リサイクルされます。

WAGO レバー付ワンタッチコネクタ「Green Range」は、非再生プラスチックの割合を減らします。標準PCの使用量は 17 % に低減しています(従来品は 75 %)。残りの 58 % はバイオマス PC に置き換えています。レバー部分に関しては、標準 PBT の使用料を 25 % から 18 % に低減しています。残りの 7 % はリサイクル PBT に置き換えています。原材料に対する再生材料の割合は、元のスプライシング コネクターの値とほぼ同じで、29%に相当します。

その他の材料について 金属部分も変わったのか?

金属(銅、ばね鋼)は従来品と変わりません。銅およびばね鋼は共に、従来品から高い割合でスクラップを含む材料を使用しています。しかしながら、現時点では再生資材 100% の製品は生産することが困難です。スクラップを使用しない材料は、WAGO 製品の技術と品質を保証するために必要とされる重要な合金部品などに使用します。

従来のコネクタとの技術的な違いは?

技術的には、従来のWFR(221)シリーズワンタッチコネクターと同じ品質と信頼性を有しています。

「Green Range」の新しいプラスチックはコネクタの機能に影響するか?

従来の WFR シリーズと同等の機能を有しています。

関連情報

グローバル企業としての責任

WAGO は社会における企業的責任と向き合い、より豊かな暮らしへの貢献と資源の保護に努めます。

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